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07 September 2012,Friday

絵本のお話


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この夏休み、なぜだかわからないが息子が図書館から絵本を借りてきた。
「お父さん、この絵本読んでみて感想を聞かせて。」と言われて渡された絵本のタイトルが「オオカミくんのホットケーキ」。

絵本ならば直ぐ読めると読み始める。
オオカミくんとは言うもののどちらかというと私にはきつねに見えるぐらい可愛らしい。本を読み進めて行く。

オオカミくんはホットケーキが食べたくなったが、作り方がわからない。ご近所の人達に作り方を教わりにいくがみんなとてもオオカミくんに冷たい態度。「とっとと失せろ。」とかとても絵本とは思えない言葉使い。
作り方がわかり、材料となる卵や小麦粉を借りに行っても同じように邪険に扱われる。
何とかホットケーキを作り終えたら、その良いにおいに誘われてご近所の人達がオオカミくんの家に食べさせろとやって来る。オオカミくんは必死に「誰も手伝ってくれなかったじゃないか。」と抵抗するが、ご近所の人達は「じゃあ、食べるのを手伝ってやる。」と勝手に家に上がり込んでしまう。

通常考えるとオチとしてはご近所の人達がそのホットケーキを食べてそのおいしさに感動し、オオカミくんに謝罪し仲直りしておしまい、かと思いきや、最後のページを見た瞬間私は絶句してしまった。
何とオオカミくんはそのご近所の人達をみんな食べてしまいおなか一杯で満足するというオチであった。

これ、ホラーですよね。

悪は必要である。もし悪が存在しなければ、善もまた存在しないことになる。悪こそは善の唯一の存在理由なのである。      「エピキュールの園」より

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