◆ねずみの棲家じゃなかった坂城町のねずみ集落◆
国道18号線を上田市から隣町の坂城町(さかきまち)に入ると「ねずみ」という地名が現在も残っています。
江戸時代には北国街道の松代藩公設の宿場町として栄えたのですが、漢字では「鼠宿(ねずみじゅく)」と書いていたようです。
そんな訳で干支にも登場する動物「ねずみ」が地名の由来と勘違いしている方が多いのですが、実は全く関係ないんです。
「ねずみ」=「寝ず見」
「寝ずに見張る場所」と云う意味が語源であり、上田と坂城町の境目にあり「よそ者(敵)」の出入りを厳しく監視した場所だったのです。
戦国時代のねずみ地区には千曲川によって削られた険しい崖の上に和合城(わごうじょう)という山城が置かれて、村上氏、武田氏、上杉氏、真田氏と有力な戦国武将の前線基地として兵隊が配備されていました。
この砦を守った兵隊さん、今でいうところの交替勤務で24時間体制だったわけです。
「ねずみ」という地名は全国各地にありますが、語源はどこも同じようですよ。
ほとんどの人が読み書き出来る現在とは違って昔は言葉だけ伝えたので、近年になって適当な当て字をつけたのでしょうか。
他にも「きつね」とか「うさぎ」という地名もあるんです。やっぱ戦国時代と関係ある語源なんですが、
その辺のお話はまた次回のお楽しみという事で・・・(笑)
↑全国的に有名な小諸の「乙女」ですが、この地名の語源も女性には一切関係無い語源です(汗)