「パワハラ」や「セクハラ」という言葉と実態については、だいぶ世間に浸透しています。
いわゆる「モラハラ」(モラルハラスメント 精神的な虐待)は意図的な加害者の行為であるにも関わらず、加害者よりも被害者の認識が薄い(自分に原因があるとか、自分が改善すれば無くなる)という間違った認識の為に、被害が表面化せず、取り返しのつかない事態に発展するケースが多いようです。
皆さんの職場や家庭などは大丈夫でしょうか?友人や恋人関係などでも十分考えられる事項なので、思い当たる節があるとすれば、中立的な第三者への相談、職場であれば関係部署や監督省庁、弁護士への相談をお勧めします。
今回は、職場のモラルハラスメントについて考えてみましょう。
【職場のモラルハラスメントのチェックリスト】
□業務上必要な範囲を超えた、暴言やいやみ、侮辱、陰口がある
□職場の飲み会にいつも誘われなかったり、挨拶をしても無視され、人間関係から切り離されている。
□仕事に必要なものや、情報を与えられてもらえなかったり、無理な仕事を押し付けられ、業務上大きな障害になっている。
□加害者の行為によって職場環境が悪化している。
具体的な事案についての説明は省略しますが、思い当たる節があるすれば、早期の対応が望まれます。
【職場モラハラへの対処法】
「証拠になるものを集める」
被害に遭った日時や回数、写真、録音データを集めておく。体調不良が続き医師の診察を受けた場合は診断書を書いてもらう事など。
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「相談する」
・社内の窓口部署
・労働局(最寄りの労働基準監督署)
・労働問題専門の弁護士
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「加害者を訴える(訴訟)」
裁判によって相手に精神的慰謝料の支払いを命じる判例が増加しているのは事実です。
組織の誰もが加害者にも被害者にもなりうる「モラハラ」のおさらい
【職場モラハラとは】
言葉や態度によって相手の人格、尊厳を傷つけ、精神的な苦痛を与える、職場での行為
例えば、職場で気に入らない相手に「おはようございます」とか「お疲れ様です」とか、人間関係の基本である挨拶すらせずに継続的に相手を無視した場合は、「チョッと懲らしめてやろう」などという軽い気持ちに関わらず、モラハラに該当してしまいます。
現代は、メールやSNSの進歩により個人対個人のコミュニケーションや意思疎通が難しい時代となっている事は事実です。
が、「お互いを思いやる気持ち」や「常に相手の立場に立って考える事」、「風通しの良い組織風土への改革」がモラハラを防止する最善の策だと思うのですが、皆さんはどのようにお考えでしょうか。
「あいつ生意気だし、気に入らないから、仲間外れにしてやろうか・・・」
で、数週間後に裁判所からモラハラの訴状が届いて慌てふためいても「後の祭り」・・。
長い人生、睡眠時間を除けば家族とのだんらんの時間よりも長い時間を過ごす職場です。
「そんな心配、うちの職場には全くありませんね!!」
胸を張ってそう言えて、勤務するスタッフ全員が笑顔で気持ちよく働いている職場・・そうありたいと心から願います。