◆御嶽山のめぐみと歴史、噴火災害を伝承する施設がオープン◆
2014年9月27日に御嶽山の噴火災害により甚大な被害が発生しました。
長野県では、過去の災害の記録と記憶の伝承とともに、御嶽山に関する最新かつ正確な火山防災情報、御嶽山の歴史・文化・自然の魅力などを積極的に情報発信し、誰もが安心して当地域へ訪れることができるような環境を整え、噴火災害からの復興と木曽地域全体の振興を図る事を目的として、2022年8月に王滝村と木曽町三岳の二ヵ所に「御嶽山ビジターセンター」をオープンしました。
今回は木曽町三岳の「さとテラス三岳」をご紹介したいと思います。(2022年11月訪問)
とても素晴らしい施設なので、木曽方面にお出かけの際はお寄りいただく事をお薦めします。
道の駅三岳(みたけ)に併設されたビジターセンター「さとテラス三岳」(入場無料)
施設の内部は大きく5つのスペースで構成されていて、どなたが訪問しても分かり易く見学できる工夫が見られます。
●御嶽山の歴史とめぐみ
信仰・林業・水」と御嶽山は木曽地域に多くのめぐみをもたらしています。また、御嶽山の美しい自然景観は、木曽を訪れる多くの人々に感動を与えています。そんな御嶽山の魅力をパネルや映像で紹介してます。
パネルや絵図、御嶽信仰の登山道の図説など素人でもとてもよく理解出来る優れもの。
●木曽の大地に生きる
御嶽山の成り立ちや木曽地域の自然の魅力をプロジェクションマッピングで紹介。模型への投影画像は14年噴火の概要や長野県西部地震なども表示します。チバニアン関連の地層の剥ぎ取り展示も必見です。
立体模型とプロジェクションマッピングの組み合わせは斬新でとても良くできています。
●多目的室
普段は、火山のメカニズムを紹介するパネルや、子ども向けの体験展示が置かれています。
火山カードゲームで遊べます。
●災害の伝承
2014年噴火の概要と救助・救出活動の様子、噴石の威力などを映像やパネル、実物資料で紹介しています。噴火当日の剣ヶ峰や八丁ダルミの様子を写真で伝えています。
噴火災害に遭われた方々の当時の持ち物(実物)や当時の山頂付近のパネルを展示。
2014年の噴火災害発生から捜索活動の状況などを動画で確認することが出来ます。
噴石で壁に無数の穴が開いた御嶽山頂上神社の遙拝所の壁。
過去最悪の噴火災害が発生してしまった御嶽山ですが、その歴史と雄大な自然の恵みについて、私たちは今一度改めて学ぶと共に活火山であるがゆえに起きてしまった災害を風化させることなく後世に語り継ぐのが私たちの義務だと思いますがどうでしょうか。
御嶽山ビジターセンター周辺も紅葉が見ごろでしたので、紅葉狩りを兼ねての訪問もいいですね。
興味のある方は、御嶽山ビジターセンターのホームページをご確認ください
⇒https://ontake-vc.jp/
※王滝村に開設された「山テラス王滝」は2022年10月24日~2023年6月上旬まで休館中
※ブログの文言の一部は「御嶽山ビジターセンター」から一部引用しています